木というものは、自然の中で育った植物です。
その一本の木の寿命というものを考えたとき、国宝法隆寺を再建された、西岡常一棟梁の言葉を思い出します。
師曰く「木の年輪だけ、木の寿命がある。100年かかって大きくなった木は、100年の寿命がある」と。
昨今の、地域材で家を創ると言う話を聞くにつけ、実は少々違和感を持っています。というのも、造作材(内装の化粧材に用いる木材)には地域の木は適しますが、構造材(建物の加重そのものを受ける木材)特に横荷材(水平方向に使用された木材に荷重がかかるもの)には不適格だからです。なぜ不適格なのか・・・・?
それは戦後の植林木であるため、若木が多く先に述べた年輪が少ない木が多く強度に欠けるためです。もちろん外国材にもそれは言えます。
木を見たらまず年輪を数えてみてください。
そして、その木の寿命を知り、年輪を重ねた木材を使用することが強く、長持ちする家造りに直結するのです。
年を重ねた木に敬意を払い、使わさせて頂くという気持ちで家造りに取組んでいます。
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